メールマガジン配信④:SUMS-なでしこNEWS Vol.4 [ 規範にチャレンジ~藤本先生の講演を終えて~ ]

実施日: 
2012.10.10

2012年10月10日 発行
北風が吹く季節となりました。おかげさまで「SUMS-なでしこNEWS」も、5回目の配信を迎えました。今回の「SUMS-なでしこNEWS」では、外科学講座 梅田朋子先生から全国病院長会議(AJMC)の女性支援委員会についてご寄稿をいただきました。「SUMS-なでしこNEWS」は、登録者の方々のネットワークになることを目標としております。知りたい情報、知っていただきたい情報、報告したいこと、などなどをお寄せいただければ登録者の方々に配信いたします。

「SUMS-なでしこNEWS」第5号のテーマは「男女共同参画の『負のスパイラル』と『良好なスパイラル』」です。

目次

≪コラム≫
■男女共同参画の『負のスパイラル』と『良好なスパイラル』

≪SUMS-なでしこNEWSへの寄稿≫
■全国病院長会議(AJMC)の女性支援委員会について

コラム

男女共同参画の『負のスパイラル』と『良好なスパイラル』

男女共同参画推進室では、先月10月1日に行われました「平成24年度業務改善等発表会」で「風が吹けば桶屋が儲かる方式~扇風機から風力発電へ~」というタイトルで当室の取り組みについて発表しました。男女共同参画推進の取り組みは、費用対効果を明確に数字で表すことができませんので直接業務改善にはつながりませんが、この参加はむしろ学内の教職員の方々に男女共同参画の意味について理解していただくことが狙いでした。
発表内容の一部をご紹介しますと、「SUMS-なでしこNEWS」 Vol.1で述べたとおり、少子高齢化に向かいつつある日本社会において、労働市場における女性の活用が必要不可欠であることがコンテクストです。残念ながら、先日発表された世界経済フォーラムの2012年版「ジェンダー・ギャップ指数」は、世界135か国中101位と前年より3つ下がりました(日本経済新聞、2012年10月24日、朝刊)。日本の女性の労働市場での活躍は、一進一退を繰り返しています。
このような状況において、特徴的な現象が起こり始めました。職場における「負のスパイラル」です。本学を例に挙げますと、女性医師が当直できないことが男性医師の超過勤務の増につながっていることです。(これについては、9月24日に本学で講演された藤本先生も言及されました。)この「負のスパイラル」を「良好なスパイラル」に変えることを男女共同参画社会は目標としています。多くのワーク・ライフ・バランス(WLB)を推進する専門家が「スパイラル」という言葉を使うのは、負の現象を改善することのより、そのシナジー現象がドミノ式に関連部署にいきわたることが証明されているからです。
日本には「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあります。風が吹いたことが、巡り巡って桶屋が儲かることになるという社会の相互依存性を表しています。「三方よし」の「売り手よし、買い手よし、世間よし」も社会の相互依存性の理念に基づいています。世間(社会)を繁栄させなければよい商売ができないことを近江商人たちは心得ていました。男女共同参画を推進することは、この風を吹かして相互依存関係を持つ各部署に相乗効果現象をいきわたらせ良好なスパイラスに変えていくことであると考えています。
この風の吹かせ方の具体的な方法として、メンター制度やベビーシッター補助金制度など諸制度の導入に向け準備中です。しかし、制度だけでは風を吹かせることはできません。松江市にある昭和13年創業の株式会社長岡塗装店の常務取締役古志野純子氏は、「制度だけあっても駄目です。『休むこと』それをみんなで推進することで会社が繁栄していきます。」とおっしゃっています。長岡塗装店では、男性社員のワーク・ライフ・バランスを推進することで、若手社員が定着し、技能士が倍増、そして過去5年間離職者なしという相乗効果の結果が出ています。中小企業である長岡塗装店の100倍の教職員を抱える本学のロールモデルとして簡単に応用はできませんが、「良好なスパイラル」のロールモデルとなりうると思います。
しかし、意識を変えることはそう簡単ではありません。これについては、業務改善発表期間中にいただいたコメントがたいへん参考になりました。本学の男女共同参画推進は「絵に描いた餅」であるという辛口コメントから、「男性」や「研究者以外」も含む支援制度導入の要望など、教職員の方々が男女共同参画をどのように捉えておられるのか知る機会にもなりました。
(担当:ブラドリー)

 

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お知らせ

全国病院長会議(AJMC)の女性支援委員会について

《外科学講座特任講師 梅田朋子氏》

10月31日に、全国病院長会議(AJMC)の女性支援委員会に行ってきました。(馬場学長に推薦していただき昨年10月から参加しております。)委員会は名古屋市立東部医療センターの津田喬子先生を委員長に9名の委員で構成されています。今年は「医学教育プログラムにキャリア継続とキャリアアップの方法を考えさせる内容を組み込ませる必要がある」として活動しています。女性の医学生が学生時代同等に扱われていて、卒業したら場合によっては、突然、不平等な現実にぶつかるのではなく、カリキュラムで3回生ぐらいの時にワークライフバランスについてなどを考える機会を与えて、一生を通じて仕事を続けていけるように覚悟をもって医者になってもらおうといったことを提言に盛り込んで発表しようとしています。そのような教育を行っているかどうかに関するアンケートを作って各大学に送り、ネットワークも作ろうとしています。
滋賀医大にも支援センターができましたし、また委員会で作製したアンケートが送られてくると思います。旭川医科大学の山本明美先生が3回生に授業(問題に対してグループで討論形式)を行ったところ、男子学生から、「女医とは結婚したくなくなった。」という意見がでたそうです。そういう人ともし普通に恋愛結婚したら、女医は働けなくなってしまうでしょうから、早めにわかってくれてよかったとも思えます。女医を続けることは夫にとっても大変なのですね。「もし、あなたが医局長で若い先生が妊娠したと報告してきたらどう対応しますか?」といった質問を投げかけて討論したりするそうです。面白そうです。また、情報をお伝えします。

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